撮ってみると「お・・・」という実力派。触って眺めてうれしいルックスの持ち主。はたして実際の撮影に持ち出すとどうだろう、と北海道へ風景撮影に連れ出してみました。風景撮影といえば解像力が問われます。基本的には晴天で、輝度差の大きいシーンが多く、ダイナミックレンジの広さ、階調の連なり具合、そしてハイライトのスムーズな再現性が問われ、小さなセンサーを搭載するデジタルカメラには厳しい条件ばかり。そして、風景撮影といえばフジのベルビアやプロビアといった世界中で絶大なる支持を集めたリバーサルフイルムがベンチマークとなります。風景撮影に慣れ親しんでいない一般の皆さんでも、これらのフイルムで撮影された写真を知らず知らず見ていることになります。したがって、リバーサルフイルムの濃厚でヌケのよいクリアな色再現、そして強烈なコントラストなどが脳裏に焼き付き、これと比べられるのはさすがに分が悪い気がします。今回はあえて風景撮影に持ち出すことで、X10がどんな画を見せてくれるのか筆者もワクワクしながら試してきました。X10ご購入を検討中の皆様の参考にしていただければ幸いです。
なお、X10の撮影モードはすべてJPGで、撮りっきりとなります。フイルムシミュレーションはスタンダード設定の「プロビア」モードで、ホワイトバランスはデーライト固定としています。ISO感度は要所要所で400程度まで上げることはありましたが、基本的にISO100にて撮影。また、ダイナミックレンジ拡張等は行っていません。そして全て手持ち撮影です。それでは、作例をご覧ください。
(写真・文/K)