コンパクトなボディで使いやすいことが魅力のパナソニックのデジタル一眼「LUMIX Gシリーズ」。型番としては「G3」にあたる本機ですが、メーカーはこれを「G」と称してラインナップしてきました。Gシリーズの中の「G」であり、かつ赤文字です。メーカーがどれだけ本気で投入してきたか、うかがい知れるネーミングと言えるのではないでしょうか。早速新しい「G」、試してみましょう。
キットの14-42mmの標準ズームレンズと45-200mmの望遠ズームレンズ。この2本があれば、旅行やイベントで画角に困ることはなさそう。普段使うには標準ズーム、遠い風景を取りたければ望遠ズームで。特に望遠ズームは、マイクロフォーサーズならではの拡大率でぐぐっと景色を寄せてくれる。それぞれ描写もなかなかのものです。
小さくて軽快。日常を撮影するのにぴったりのカメラです。色あせた写真やポップな写真、セピア調の写真など、クリエイティブコントロール機能を使えばちょっとアートな表現も簡単に実現。デジタル一眼だからと必要以上に構えずに、普段目につくものを撮ってみるのがよいと思います。
何より面白いのは液晶パネルにタッチすることで、各種操作ができることでしょう。たとえば「ここにピントを合わせたい」というときには、液晶でその場所をタッチ。ついでにシャッターを切ることもできるので「撮ること」そのものは今までにないほどカンタン。カメラに慣れている人なら、びっくりしてしまうような使い心地かもしれません。露出や絞り、ピントの位置という「写真」を撮るための大事な要素を、できるだけ簡単に表現してコントロールさせようというメーカーの姿勢が伝わってきます。「一眼って難しそう」というお母さんでも大丈夫。だって子供に持たせたら、すぐに操作を覚えて外に飛び出していってしまったくらいですから。
上記は実際に子供の撮った写真です。純粋で一直線な彼らは、大人が撮らないものに向けて、大人が撮らないタイミングでシャッターを切ります。簡単に撮れるこんなカメラを子供に持たせたら、何だかわからない写真が大量にできあがっているはず。きっとそれは、彼らの冒険の記録なのです。
とりあえずインテリジェントオートに任せてしまうのも、はじめての方には賢いやりかたです。シーンに合わせた最適化は日々進化していて、余計なことをやるよりもよっぽどいい仕上がりに。慣れてきたらボケのコントロールなどを試してみましょう。それも液晶画面をタッチして操作できます。
LUMIX Gシリーズはもともとムービーに強いカメラ。この機種ももちろん、デジタル一眼の高画質でフルハイビジョンムービーを撮影することができます。驚くのはムービー撮影中にもフォーカスが追いかけてくれること。デジタルカメラのムービー撮影ではなかなか難しい機能なのですが、オートフォーカスだけでなく液晶にタッチして追いかけることも可能で、デジタル一眼ならではのボケ味を使った印象的なムービーが撮影できます。写真ほど簡単にはいきませんが、積極的に撮ってみたくなる性能です。
新しいLUMIX「G」は、誰もが使えるデジタル一眼を目指した意欲的なカメラと感じます。コンパクトで軽いボディは子供や女性が使っても決して大きくなく、液晶パネルを使った操作なども初心者にやさしい設計。一方でスタンダードなデジタル一眼の形状・操作性を踏襲しているモデルですから、これまで一眼を使ってきた方でも存分に撮影を楽しむことができるでしょう。
お父さんやお母さんから、おじいちゃんもおばあちゃん、お子さままで、家族みんなが使える一台として。デジタル一眼デビューをしていない方や使っているカメラが少し古くなってしまった方、成長盛りのお子様が元気を持て余しているご家庭など。そんな皆様におすすめいたします。